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2020.01.10
1月11日(土)より島根県立石見美術館巡回展スタート!「富野由悠季の世界」開会式レポート
『機動戦士ガンダム』、『Gのレコンギスタ』などの「ガンダム」シリーズの他、『伝説巨神イデオン』、『聖戦士ダンバイン』といった数多くのオリジナルアニメーションの総監督を務め、国内外のアニメシーンに多大な影響を与えた富野由悠季監督のこれまでの仕事を回顧、検証する展覧会「富野由悠季の世界」。
島根県立石見美術館での巡回展が、明日1月11日(土)よりスタートします。
会場では55年に渡る仕事を回顧すべく、各作品の特質が分かる富野監督直筆の絵コンテや、共に仕事をしたクリエイター達のデザイン画、原画、セル画などを多数展示。
島根会場では他の会場では展示されない資料も特別公開されます。
展覧会の関連イベントとして2月に開催されるトークショー&ライブ「井荻麟の世界」にあわせて、展示でも作詞家「井荻 麟」にクローズアップし、直筆原稿を展示。「哀 戦士」では最終稿だけではなく第3稿も展示しているので推敲の過程が見られます。
また、島根県在住のメカデザイナー・山根公利さんの『OVERMAN キングゲイナー』『リング・オブ・ガンダム』『Gのレコンギスタ』のメカデザイン画を展示。こちらも完成稿に至るまでの過程を見ることが出来ます。
さらに、山根さん自ら制作したプラモデルも登場します!
開幕前日となる本日1月10日(金)には、開会式を実施。
富野由悠季監督、山本浩章 益田市長、島根県立石見美術館 澄川喜一館長、島根県立石見美術館 川西由里学芸員が登壇し、挨拶をしました。
益田市 山本浩章市長
島根県立石見美術館は常にユニークな企画展を開催しておりますが、とりわけ興味深い企画展となっております。子供の頃に観たアニメの主人公がそのまま出てくるような企画展ですので、ぜひ全国からたくさんの方々に来て欲しいです。
全国で6箇所開催する中で色々とテーマごとに展示もされる事になっておりますので、この後どういった編成で会場を飾っていくのかも興味津々です。
島根県立石見美術館 澄川喜一館長
出品されている作品が約3,000点あります。とても1回では見きれないびっくりするような展示です。3回くらいおいでいただいて…楽しんで、親しんでいただければと思います。
富野由悠季監督
今回の展示を見せてもらってびっくりする事がありました。
展示されているものは(福岡会場・兵庫会場と)ほとんど同じなんです。しかし3館とも富野由悠季の世界の触れ方が全然違います。それぞれの美術館の持っている力とそれぞれの学芸員の方たちのインテリジェンスのありようがこういう風に現れる。
意味を読み取ってくれている子どもたちが、次のクリエイティブな作業をやってくれる機会になってくれるんじゃないかと思いました。
今回の展示では初めて具体的にトミノワールドの質量が見えた驚きを感じました。塊が見えました。展示に協力してくれた色んな人たちのざわめきみたいなのが形に、塊になっている。
2回目来なくても構いません(笑)が、質量に引っかかった子たちはきっと見に来るだろうと思います。
つまり、この後3館はもっと頑張れと(笑)。でも恐らくそれは大丈夫かと思うのは、これまでの3館もそれぞれ地方色、地面の力があって魅せていくものがあるだろうと感じたからです。今回を契機に追っかけて見ていただけると勉強になると思います。
担当学芸員 川西由里学芸員
富野監督の作品は単に楽しいだけではなく、美術の様々なアーティストや宇宙開発に携わる方の中には自分の道を志すきっかけを、監督の作品から貰ったという方も多いと思います。
私も環境、食料、戦争の事を自然に考えるきっかけを子供心にいただいたように思っておりますので、これからの子どもたちにも見ていただきたいと思います。
監督は2回目は来なくていいとおっしゃってましたけども(笑)少し展示替えがございますので、前期・後期とお越し下さい。
島根県立石見美術館での会期は、3月23日(月)まで。トークショー&ライブ「井荻麟の世界」のほか、劇場版『Gのレコンギスタ I』「行け!コア・ファイター」特別上映会&富野由悠季監督によるアフタートークなど、様々なイベントも実施予定となっていますので、ぜひお越し下さい。
展覧会はその後、青森、富山、静岡を巡回します。
■島根県立石見美術館 富野由悠季の世界
[会期]前期:2020年1月11日(土)~2月17日(月) 後期:2月19日(水)~3月23日(月)
[開館時間]10:00~18:30(展示室への入場は18:00まで)
[休館日]火曜日(2月11日は開館)、2月12日
[会場]展示室D・C
[美術館公式サイト]http://www.grandtoit.jp/museum/